一括償却資産と少額減価償却資産の違い

コラム

1.概要

一括償却資産とは、取得価格が10万円以上20万円未満の固定資産で、個別に減価償却をしないで、使用した年から3年間かけて3分の1ずつ償却するものをいいます。

少額減価償却資産とは、一定の中小企業者等が取得した30万円未満の固定資産で、一定の条件のもとに、使用した年に全額償却するものをいいます。

2.一括償却資産と少額減価償却資産の違い

一括償却資産と少額減価償却資産については、どちらも①確定申告時に明細書の添付(別表16(7)、(8))が必要、②月割りの減価償却はしない、という点で同じですが、それぞれの違いを表にまとめると、下記のとおりとなります。

内容 一括償却資産 少額減価償却資産
対象となる資産 10万円以上20万円未満 10万円以上30万円未満
適用対象者 制限なし 中小企業者等
青色申告要件 不要 必要
事業年度ごとの上限額 なし 合計額300万円まで
償却資産税 非課税 課税

3.その他

青色申告者である中小企業者等が15万円のパソコンを取得した場合には次のいずれかの方法で償却することになります。

(1)一括償却資産として3分の1ずつ減価償却費を計上する方法

(2)少額減価償却資産としてその事業年度に取得価額の全額を減価償却する方法

(3)通常の減価償却資産として、耐用年数(パソコンは4年)に応じて減価償却費を計上する方法

事業者にとって(1)~(3)のどちらの方法が有利であるか、十分検討して処理する必要があります。

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